ドテラは宗教なの?そう見える5つの理由と勧誘されたときの対処法
ドテラは宗教団体ではなく、エッセンシャルオイルなどを販売する会社です。日本での販売形態には連鎖販売取引が含まれます。また、販売員による「アロマで治る」といった語りが、米国当局から問題視された事例もありました。
さらに、精油を飲む使い方や、SNSで「波動」「浄化」といった言葉と一緒に紹介される様子もあります。こうした点が重なり、あたかも宗教であるかのように映るのでしょう。
この記事では、ドテラが宗教っぽいといわれる理由を会社の書面や公的機関の情報から整理します。知人から勧誘されたときの断り方、登録後のやめ方、会員にならず製品だけ使う方法まで見ていきましょう。
ドテラは宗教ではないが宗教っぽく見える

ドテラは2008年に米国で創業した、エッセンシャルオイルの会社です。本社はユタ州にあり、2012年に日本市場へ参入しました。日本で連鎖販売業を行っているのは「doTERRA CPTG Essential Oils Japan合同会社」です。
参考:ドテラ|会社概況
公式サイトや概要書面には、宗教団体との関係を示す記載は見当たりません。
それでも宗教っぽく見えるのは、会社そのものよりも、製品をすすめる人の熱心な語り方や人間関係によるところが大きいでしょう。
ドテラが宗教っぽいといわれる5つの理由

ドテラが宗教っぽい、怪しい、やばいといわれる背景には、主に次の理由があります。
- アロマで不調が治ると語られる
- 精油を飲む使い方
- スピリチュアルな言葉で広がる
- 知人から始まる勧誘
- 本物はドテラだけという語り
それぞれ、会社の公式情報と販売員個人の言動を分けて見ていきましょう。
アロマで不調が治ると語られる
家族が何でも「アロマで治る」と言い、頭痛にも腹痛にもアロマをすすめてくる。ネット上には、そんな相談も見られます。
実際、米国では販売員の宣伝が当局に問題視されたことが3回ありました。
| 年 | 当局 | 問題にされたこと |
|---|---|---|
| 2014年 | FDA(米食品医薬品局) | 販売員がオイルを病気に効くと宣伝していたとして、会社へ警告書 |
| 2020年 | FTC(米連邦取引委員会) | 販売員による新型コロナへの効果や収入の宣伝について、会社へ警告書 |
| 2023年 | FTC | 新型コロナへの効果を宣伝した販売員3人を提訴 |
どれも対象は販売員の発言です。2014年と2020年の警告書は、同じ時期にほかの会社にも送られています。
一方、日本の概要書面では、製品が病気を治療・予防するものではないと明確にするよう販売員に求めています。会社の決まりとは異なる「アロマで治る」という熱心な語り方が、外からは信仰体験のように映るのでしょう。
精油を飲む使い方
ドテラは公式サイトで、エッセンシャルオイルの使い方として「芳香・塗布・摂取」を案内しています。一方、日本アロマ環境協会は、精油を飲んだり飲食物に混ぜたりしないよう案内しています。
| ドテラ | 日本アロマ環境協会 | |
|---|---|---|
| 飲むこと | 「摂取」の使い方として、水やお茶に加える方法を案内 | 飲んだり飲食物に混ぜたりするのは避ける |
| 精油の扱い | オイルごとに芳香・塗布・摂取のカテゴリを分け、ラベルの使い方に従う | 日本では一般に雑品で、食品や医薬品ではない |
勧誘の場で「飲むこともできる」と、特長のように説明されたという声も知恵袋に寄せられていました。日本アロマ環境協会が避けるよう案内している飲み方を、すすめる人が自分でも続け、周りにもすすめる。外の人が「普通はしない」と感じることを作法のように守る姿が、教えに従う信者のように見えるのでしょう。
摂取するオイルは、国内での製品区分をラベルで確認してください。なお、ドテラには飲用するミネラル製品もあります。
スピリチュアルな言葉で広がる
ドテラを使う一部の人のSNSでは、「波動を上げる」「浄化」「引き寄せ」「チャクラ」といった言葉と一緒にオイルが紹介されることがあります。
「#ドテラのある生活」のような投稿が並ぶ様子も、外から見ると同じ価値観を共有する集団のように感じられるのでしょう。大きな会場のイベントで上位会員が表彰される様子も、その印象を強めます。ただし、こうした表現は一部の発信者によるものです。アロマテラピー自体が宗教というわけではありません。
知人から始まる勧誘
取引先からオイルをすすめられる。久しぶりの友人から、サンプルと一緒にZoomへ誘われる。ドテラとの接点は、こうした人間関係の中で生まれます。商品紹介なのかビジネスへの勧誘なのか分からないまま誘われると、断りにくいものです。目的が見えないまま身近な人から声をかけられる流れは、宗教の勧誘を連想させるでしょう。
特定商取引法では、連鎖販売取引の勧誘前に氏名や目的などを告げるよう定めています。ドテラも概要書面で、勧誘目的のDMでは最初に次の3つを伝えるよう規定しています。
- 販売員と会社の名前
- 登録料などの負担を伴うビジネスの勧誘であること
- 製品の種類
この3つを言わずに誘ってくるなら、会社の決まりにも沿っていない誘い方です。
本物はドテラだけという語り
ドテラは公式サイトで、多くのオイルを生産者や蒸留者との専売契約で作っていると説明しています。そのうえで「ドテラと全く同じ品質、同じ製造元のオイルは他にはありません」と書いています。品質基準の「CPTG」も自社独自のもので、第三者機関が定めた国際規格ではありません。
個人のnoteでは、「市販のエッセンシャルオイルに本物はほぼ存在しない」というセールストークが紹介されています。知恵袋の回答にも、勧誘時に「アメリカで認可された、オーガニックの素晴らしいもの」と説明されたという声が寄せられていました。ほかの精油を偽物のように扱い、自分たちが選んだものだけを本物とする。この語り方は、ひとつの教えだけを正しいとする信仰の姿と重なって見えます。
ドテラはマルチなのか

「ドテラ マルチ」と検索している人も多いでしょう。
この点は推測する必要がありません。答えは、ドテラ自身の概要書面に書かれています。
販売形態は連鎖販売取引
ドテラには、WA(ウェルネス・アドボケイト)という会員の種類があります。製品を買うだけでなく、販売したり新しい会員を紹介したりして、ボーナスを受け取る資格がある会員です。
概要書面では、「ボーナスが得られる(可能性がある)から、WAとして登録し、製品を販売してみませんか」と勧誘して製品を取引する行為が連鎖販売取引にあたると説明しています。
一般に「マルチ」「ネットワークビジネス」と呼ばれている販売形態です。ドテラは国内のネットワークビジネス企業の売上ランキングでも名前が挙がる、規模の大きい会社のひとつです。
ねずみ講との違い
ネットワークビジネスと呼ばれる連鎖販売取引と、いわゆる「ねずみ講」は同じものではありません。
| ねずみ講(無限連鎖講) | 連鎖販売取引 | |
|---|---|---|
| 中心にあるもの | 後から入った人が出すお金を、先に入った人へ配る | 商品の販売 |
| 法律上の扱い | 無限連鎖講防止法で禁止 | 特定商取引法のルールを守れば認められる |
ただし、法律上認められている販売形態かどうかと、自分がそのビジネスに参加したいかは別の話です。仕事内容や購入条件、報酬の条件を確認してから判断する必要があります。
会社が書く収入の現実
ドテラの概要書面は、報酬の条項で次のように書いています。
WAとして登録し、また他のWAを勧誘して登録させただけではボーナスを得ることができません。
結果として一度もボーナスを受け取ることができないWAが大勢いるのですが、そもそもWAは、一定の収入を保証されているわけでも、利益や成功を約束されているわけでもありません。
引用の前に書かれているのは、登録する理由は人それぞれだということです。卸売価格で買うためだけにWAとして登録できることや、一度も製品を購入しないWAもいることにも触れています。それでも、収入の保証が無いことを会社自身がここまではっきり書いているのです。勧誘の場で聞く明るい話と、並べて読んでおきましょう。
ドテラに勧誘されたときの対処法

友人や取引先から誘われると、断りづらいこともあるでしょう。相手や製品を否定せず、自分の意思をはっきり伝えることから始めてください。
角を立てずに断る
香りを気に入ったとしても、会員登録やビジネスへの参加まで受け入れる必要はありません。お茶会や体験会、Zoomの説明会に誘われたら、行く前に「製品の紹介だけ?登録の話もある?」と聞いておきましょう。目的を告げずに呼び出し、自宅など人の出入りがない場所で勧誘することは、特定商取引法で禁じられています。ドテラも会員向けの教材で注意を促しています。
断るときは「香りは好きだけど、今は物を増やさないようにしてる」のように、自分側の事情を理由にしましょう。「また今度」のような曖昧な返事は避けてください。それでも勧誘が続くなら、ドテラのお客様相談室(0120-59-7272)や消費者ホットライン188に相談できます。
登録前に会員の種類を確かめる
ドテラの会員には、WA(ウェルネス・アドボケイト)とWC(ホールセール・カスタマー)の2種類があります。
| WA | WC | |
|---|---|---|
| できること | 製品の購入・販売、ほかの人の勧誘 | 割引価格での製品の購入 |
| 割引率 | WCと同じ | WAと同じ |
| 登録料・年間更新料 | かかる | かかる |
参考:ドテラ|会員登録
製品購入だけを希望する人もWAとして登録できます。そのため、自分がどちらの会員になるのか確認してください。WAの登録には紹介者から受け取る概要書面の番号が必要です。毎月の定期購入であるLRP(ロイヤルティー・リワード・プログラム)は任意参加です。
契約後のクーリング・オフ
クーリング・オフの期間は、会員の種類によって数え始める日が違います。
| WA | WC | |
|---|---|---|
| 期間 | 契約書面を受け取った日と、最初の製品を受け取った日の遅いほうから20日以内 | 最初の製品を受け取った日から20日以内 |
| 方法 | 書面または電子メールなど | 書面または電子メールなど |
| 返金 | 全額返金・返送料は会社負担 | 全額返金・返送料は会社負担 |
WAは、解約を止めようと嘘をつかれたり脅されたりして期間を過ぎても、あらためて書面を受け取ってから20日以内なら解除できます。
まず自分の会員の種類と、書面や製品を受け取った日を確かめてください。手続きが分からなければ、消費者ホットライン「188」に相談できます。
ドテラをやめたいとき

毎月の購入や会員同士の付き合いが負担になり、退会を考える人もいます。定期購入だけを止めるのか、会員契約も終了するのかを分けて考えましょう。
やめた人が挙げる理由
個人の体験談では、次のような負担が語られています。
- ボーナスの条件を満たすための毎月のLRP購入
- 月末の自腹での買い足し
- 大人数のLINEグループでの付き合い
ほかにも、友人が離れていった、オイルを塗り続けて肌がかぶれたという声があります。ただし、いずれも個人の体験であり、会員全体に当てはまる話ではありません。
LRPの止め方
LRPは、毎月製品が届く任意参加の定期購入プログラムです。継続月数に応じて還元率が上がります。ただし停止すると、保有ポイントは失効し、還元率も最初に戻ります。
そのため、ポイントを失うのが惜しくて続けたくなる人もいるでしょう。LRP注文のキャンセルは、ドテラのメンバーサービス(0800-100-0789・平日)でのみ受け付けています。
中途解約
WAはクーリング・オフ期間を過ぎても、いつでも将来に向かって契約を解除できます。
返品は引き渡しから1年以内・未使用などの条件があり、手数料がかかることもあります。ただし、未開封で30日以内なら全額返金の対象です。WCも30日以内の未開封・未使用品などは全額返金とされています。詳しい条件は、WAは契約書面、WCは会員規約で確認してください。
家族がドテラにハマったとき

家族に「宗教みたい」「騙されている」と言っても、本人は好きな製品や仲間まで否定されたと感じるかもしれません。
オイルを楽しむこと自体は否定せず、実際に困っている行動に絞って話しましょう。例えば、次のような行動です。
- 頭痛や腹痛のたびにオイルをすすめてくる
- 子どもやペットに自己判断で使う
- 毎月の出費が増えている
持病がある家族が通院や治療をやめようとしているときは、かかりつけ医への相談を優先してください。
家族との向き合い方は、ほかのMLMの例を扱った「家族がミキプルーンにハマったら?宗教と噂される真相」も参考になります。
ドテラの製品だけ使いたいとき

製品は気に入ったものの、勧誘や会員同士の付き合いは避けたい人もいるでしょう。ドテラのオイルは、ビジネスに参加しなくても購入できます。
会員にならずに公式で買う
ドテラは、会員登録をしていない人も公式ショッピングサイトやプロダクトセンターで購入できると案内しています。
価格は参考小売価格です。そのかわり、会員登録や紹介者とのやり取りをせずに購入できます。まず製品だけ試したい人には分かりやすい方法です。
イイコレマーケットで探す
販売員と関わらずにMLMブランドの製品を探せるイイコレマーケットでも、ドテラのオイルが販売されることがあります。
注文は会員登録をしなくても可能です。ただし、在庫は入荷状況によって変わり、品切れの商品もあります。購入前には、商品ごとの価格や使用期限、状態を確認してください。
使い始める前の確認
ドテラは使用上の注意として、次のようなことを挙げています。
- 肌に塗る前にパッチテストをする
- 柑橘系のオイルを塗ったあと12時間は直射日光を避ける
- 一部のオイルは、原液が肌についたら洗い流す
3つ目の対象は、オレガノやクローブなどです。保管は子どもやペットの手の届かない場所にし、製品ごとの使用上の注意も確認しましょう。
ドテラでよくある質問
ドテラは宗教団体と関係があるの?
公式資料に、宗教団体との関係を示す記載は見当たりません。宗教っぽく感じるのは、「アロマで治る」という語り方や熱心な勧誘のせいでしょう。本社のあるユタ州については、MLMの会社が多い背景にモルモン教(末日聖徒イエス・キリスト教会)を挙げる報道もあります。ただし、ドテラ個別の話ではありません。
ドテラが怪しいといわれるのはなぜ?
連鎖販売取引という売り方、精油を飲む使い方、「アロマで治る」という語り、知人を通じた勧誘などが理由です。会社の公式説明と、一部の販売員による言動は分けて考える必要があります。
ドテラは薬機法違反なの?
国内でドテラが薬事法(現在の薬機法)に関連して行政処分を受けたという公表は、調べた範囲では見当たりません。ただし、精油が病気に効くと宣伝すれば、薬機法上の問題になりえます。ドテラも販売員に、そうした説明を禁じています。
ドテラのオイルは飲んでも大丈夫?
ドテラは一部のオイルについて摂取方法を案内していますが、日本アロマ環境協会は精油を飲まないよう案内しています。製品ラベルの表示を確認し、持病や服薬がある人、妊娠中の人は医師に相談してください。
ドテラにノルマはあるの?
概要書面に販売ノルマの規定は見当たらず、LRPも任意参加です。ただし、紹介に応じたボーナスなど一部のボーナスは、毎月のLRP注文が受け取りの条件です。一方で会社は、ボーナスのためだけの購入や、使い切れない量の購入を禁じています。
まとめ
この記事では、ドテラが宗教っぽいといわれる理由や販売形態、勧誘されたときの対処法について解説しました。押さえておきたいポイントは次のとおりです。
- 「アロマで治る」という語りが宗教っぽく見える中心
- ドテラの販売形態は連鎖販売取引にあたる
- 会員にならずに製品だけ買う方法もある
知人からすすめられても、会員登録やビジネスに加わるかは自分で決めてかまいません。香りや製品が気に入ったなら、販売方法とは切り離して考えても良いでしょう。
勧誘を避けてドテラ製品を探したい人は、販売員を通さずにMLMブランドの製品を扱うイイコレマーケットもチェックしてみてください。取り扱いは入荷次第ですが、在庫や商品の状態を確認しながら、自分のペースで購入を検討できます。